タイ・マッサージWEB講座

第6章:腹臥位で下肢から背部へ

 第6章の概要

《 施術の流れと順序 》

この章ではマッサージを受ける人にうつ伏せ(=腹臥位)になってもらい、下肢~体幹~上肢に施術します。うつ伏せでの施術は本章だけで、他のどの章との組み合わせも自由です。

 6-01 足指で足底を圧迫

  

足指で足底を圧迫足指で足底を圧迫足指で足底を圧迫

手順

① うつ伏せになったマッサージを受ける人の足元に立ちます。 ② 踵を床に着けたまま、足の親指を使い、マッサージを受ける人の足底を踏みしめるように圧迫します。

施術の目的

足底をまんべんなく刺激する。

補足

参考:体格の違いから体のバランスがとりにくい場合は、最下段のイラストに示すように、片足ずつ施術してください。 。

 6-02 足指で踵を圧迫

  

足指で踵を圧迫足指で踵を圧迫足指で足底を圧迫

手順

① マッサージを受ける人はうつ伏せ姿勢です。術者は左右の踵を相手の足先外側の床面に着き、
② 第一指と第二指を使って、相手の踵をつまむように圧迫します。

施術の目的

踵への刺激

補足

体のバランスがとり難いと感じたら、無理して左右を一度に使う必要はありません。最下段のイラストに示すように、片足ずつ施術してください。

 6-03 足裏で大腿後面を圧迫

  

足指で踵を圧迫

手順

① マッサージを受ける人はうつ伏せになっています。術者はその左右の下腿の間に、片足をつきます。
② もう一方の足を、大腿に対して直角になるよう載せて、圧迫をかけます。
③ 膝のバネを効かせ、ゆっくりと体重移動しながら、坐骨から膝裏方向に2,3回に分けて圧迫します。

施術の目的

手のひらは通常中央が凹んでいるが、そこに反りを与えて凸のかたちを作る。 補足

補足

注意:膝の裏を踏まないようにしてください。

 6-04 足裏で下腿後面を圧迫

  

足裏で下腿後面を圧迫

手順

① 前項に続き、マッサージを受ける人はうつ伏せになっています。術者は相手の両下腿の間に、片足をついて立っています。
② 足先をマッサージを受ける人の頭方向に向け、下腿の軸に足裏を揃え、
③ 土踏まずの曲面を下腿後面の膨らみに沿わせてあてます(体重は掛けないこと!)

施術の目的

ふくらはぎの、ごく軽い圧迫。

補足

施術のコツ:(!)術者の脚自体の重みだけで充分な刺激があるため、ここでは体重移動は一切おこないません。

 6-05 坐骨部に腰掛けて大腿前部をストレッチ

  

坐骨部に腰掛けて大腿前部をストレッチ坐骨部に腰掛けて大腿前部をストレッチ

手順

① マッサージを受ける人の坐骨部(腰部に、ではない!)に、後ろ向きに腰掛けます。
② 片方の足首を持って引き上げ、膝を直角に曲げさせます。
③ もう一方の手を膝の下に挿しいれ、腕だけの力で膝を引き上げます。
④ 左右の脚に同様の施術をします。

施術の目的

大腿四頭筋のストレッチ

補足

施術のコツ:(!)腰椎上に腰掛けてこのストレッチをすると腰部が過度に反り、痛みの原因となります。必ず互いの坐骨をあわせるようにしてください。

 6-06 大腿後面を足底で圧迫

  

大腿後面を足底で圧迫

手順

① 続いて、足先を持ったまま立ち上がり、体の向きを替えます。いままではマッサージを受ける人に背を向けていましたが、今度は頭の方向に体幹を向けます。
② 左右の手で足先をごく軽く持ち、体のバランスをとります。
③ 大腿後面を足底で圧迫します。坐骨近くから膝窩方向に2,3回に分けて施術します。

施術の目的

大腿後面の筋に柔らかい圧を加える

補足

施術のコツ:“②”で『足先を持っている手』に力を入れすぎないこと。 ⇒次項とあわせて一続きに施術します。

 6-07 大腿後面を踏みつつ膝を曲げる

  

大腿後面を踏みつつ膝を曲げる大腿後面を踏みつつ膝を曲げる

手順

① 前項の施術で、足底による圧迫が膝近くに及んだら、マッサージを受ける人の膝に術者の足を挟み、相手の足先を臀部方向に押し付けます。
② 本施術が終わったら6-07と本項を、もう一方の脚に施術します。

施術の目的

大腿後面の圧迫と大腿・下腿前面のストレッチ

補足

⇒左右の脚に施術したら足先から手を離さずに次項の施術に進みます。

 6-08 足指で背部を圧迫

  

足指で背部を圧迫足指で背部を圧迫

手順

前項の施術を終えても足先から手を離さずに本施術をおこないます。
① 左右の足先を持ち、片足を床に着いてバランスをとります。
② 右足の拇指で左側の脊柱起立筋を、腰部から肩甲骨付近まで圧迫します。
③ 終わったら、左足の拇指で右側の脊柱起立筋に同様の施術をします。

施術の目的

脊柱起立筋群に圧迫を加える。

補足

注意:全体重を背部にかけているときに相手が咳き込んだ場合、肋骨損傷を招きかねません。いつ咳き込まれても直ちに抜重できるよう、相手の足先を持って術者自身の体を支えておきます。
施術のコツ:術者は自身の体重を床についた足で支え、もう一方の足指を脊柱起立筋群に載せるという気持ちで、膝のバネを効かせながら施術してください。

 6-09 下肢前面をストレッチ

  

下肢前面をストレッチ

手順

① 足関節と膝関節を共に深く屈曲させ、足の甲が見下ろせるようにします。
② 左右の足先を重ね、臀部に向けて押し付けます。

施術の目的

大腿四頭筋と下腿前面の伸筋群をストレッチ。

補足

施術のコツ:左右の膝を10~15cmくらい少し離しておくと、施術がやり易くなります。

 6-10 膝頭で脛骨前面を押す

  

膝頭で脛骨前面を押す膝頭で脛骨前面を押す

手順

① 前項では、相手の左右の膝の間が離れていますので、先ずは左右の膝がぴったりとつくようにしておきます。術者の膝で相手の左右の膝内側がつくように寄せます。
② マッサージを受ける人の膝の外側に足を着き、
③ 足指の付け根に両手の手根部をあて、足に添えた両手との三点で自分の体重を支えます。
④ 左右の脛骨前面に両膝をあてて圧迫します。マッサージを受ける人の足首から膝方向に掛けて、膝頭を3,4箇所移動させて施術します。

施術の目的

下腿の伸筋群に圧を加える。

補足

施術のコツ:膝頭を押し付ける際に爪先立ちになっていると楽に施術できます。

 6-11 足関節を背屈しながら膝を曲げる

  

足関節を背屈しながら膝を曲げる

手順

① 前項に続き、両膝を深く曲げ、左右の足関節を背屈させ、術者から足の底が見下ろせるようにします。
② 足指の付け根辺りに術者の手のひらを沿え、真下に向けて圧迫します。

施術の目的

ひらめ筋のストレッチ

補足

施術のコツ:マッサージを受ける人の両膝外側に膝をつくと、手元が安定します。

 6-12 大腿外側面後ろ寄りを掌圧

  

大腿外側面後ろ寄りを掌圧大腿外側面後ろ寄りを掌圧

手順

① マッサージを受ける人は腹臥位になっています。左膝関節を曲げ、足首を右大腿部の上に置いてアラビア数字の『4』の形に組み合わせます。
② この形が崩れないように、相手の足関節手前に術者の膝をつき、右手で相手の足先を固定します。
③ 術者は左の手のひらを使い、大腿外側面の後ろ寄り部分を圧迫します。大転子付近から膝関節直上まで場所を3,4箇所おさえます。

施術の目的

大腿外側面後ろ寄りに、穏やかな圧迫をする。

補足

注意:左脚のくるぶしが右の膝窩にあたっていると痛みを与えます。
参考:ここから“6-18”までは、ひとまとまりの施術です。

 6-13 腓骨前方のラインに沿って指圧

  

腓骨前方のラインに沿って指圧

手順

前項に引き続き『4の字』の形を保ったまま、脛骨前面の筋に沿って指圧します。
① 四指の先を術者自身の方向に向けて、肘を伸ばして揃え、
② 左右の拇指を揃えて腓骨の後ろ側にあて、
③ 腓骨頭から外くるぶしの後ろまで、3,4箇所位置をかえながら指圧します。

施術の目的

腓腹筋外側頭の指圧

 6-14 腓骨前方の筋に指圧

  

腓骨前方の筋に指圧

手順

① マッサージを受ける人の股関節を外転させ、『4の字』の形を解きます。すると左股関節は外転・屈曲し、左膝関節は屈曲します。
② 左右の拇指を腓骨の後ろ側のラインにあてて指圧します。

施術の目的

腓骨後方にある筋(=腓腹筋外側頭)を指圧。 補足

補足

施術のコツ:注意:人によっては①の肢位(=股関節の外転・屈曲と、膝関節の屈曲を同時に行なう)をとると骨盤が浮き上がってしまうことがあります。股関節の可動域に制限のある証拠ですので、大転子の下に枕を当てる必要があります。

 6-15 大腿後面外側に指圧

  

大腿後面外側に指圧

手順

① マッサージを受ける人は左股関節を外転・屈曲し、左膝関節を屈曲しています。この肢位を保ったまま、
② 左右の四指を揃えて大腿部外側にあて、
③ 左右の拇指で大腿部後面を指圧します。

施術の目的

大腿二頭筋の指圧

補足

施術のコツ:注意:人によっては①の肢位(=股関節の外転・屈曲と、膝関節の屈曲を同時に行なう)をとると骨盤が浮き上がってしまうことがあります。股関節の可動域に制限のある証拠ですので、大転子の下に枕を当てる必要があります。

 6-16 前腕で臀部側面を圧迫

  

前腕で臀部側面を圧迫前腕で臀部側面を圧迫

手順

① マッサージを受ける人は左股関節を外転・屈曲し、左膝関節を屈曲しています。この肢位を保ったまま、
② 術者は左手を相手の大腿部の向こう側の床について自身の上体を支えます。
③ そして右前腕の肘から15cmくらいの部分を使って、相手のの臀部を大転子から腸骨稜方向にむかって前腕を転がすようにして圧迫します。

施術の目的

中殿筋の圧迫

補足

注意:人によっては①の肢位(=股関節の外転・屈曲と、膝関節の屈曲を同時に行なう)をとると骨盤が浮き上がってしまうことがあります。股関節の可動域に制限のある証拠ですので、大転子の下に枕を当てる必要があります。

 6-17 下腿前部に指圧

  

下腿前部に指圧

手順

① うつ伏せになった相手の左膝を屈曲させ、
② マッサージを受ける人の中足指節間関節辺りを術者の左手で下向きに押さえ、脛骨前部の際にある筋を緩めます。
③ 脛骨際に沿って、右拇指で指圧をします。
④ 施術が終わったら、“6-12”から本項までを右脚に施術します。

施術の目的

脛骨前面の深部にある筋を指圧する。

補足

別法:マッサージを受ける人の膝に問題がない(=膝を深く曲げても痛みがない)なら、左右の手を持ち替えて左の手根部で圧迫することも可能です。

 6-18 足底を指圧:腹臥位で

  

腹臥位で足底を指圧腹臥位で足底を指圧

手順

① マッサージを受ける人の両膝を伸ばし、踵の間に座ります。
② 左右の足底に拇指を当て、上半身の重みを左右の拇指に交互に掛け、
③ 足底に想定した3本のラインに指圧をします。

施術の目的

足底にまんべんなく刺激を加える。

補足

施術のコツ:上の図のように極端に体を左右に振ると、体制を反対側に戻すときに疲れてしまうでしょう。図はイメージを表したものです。

 6-19 下腿後面を指圧

  

下腿後面を指圧:A法

手順

① マッサージを受ける人はうつ伏せ姿勢です。術者は相手の両下腿の間に膝をついて座ります。
② 左下腿を術者の左大腿部の上に乗せ、
② 左右の手のひらを図のように重ね、四指で大腿を左右から包むようにし、下腿後面にあてた拇指に加重します。
③ アキレス腱と腓腹筋の境目から膝窩に向かって圧迫を加えます。本法では術者は肘を曲げて指圧します。

施術の目的

下腿後面の筋群を指圧(半ば掌圧でもある)。

補足

参考:下腿を術者の大腿部の上に乗せることで、施術姿勢を安定させるとともに、対象の筋束を緩めて行なうマッサージ法(=スラックオフ)を用いています。

 6-20 大腿後面を指圧

  

大腿後面を指圧大腿後面を指圧

手順

① マッサージを受ける人はうつ伏せ姿勢です。その両膝の間に術者の膝を着き、座ります。
② 相手の左足を術者の右大腿の上に載せます。
③ 左右の手のひらを図のように重ね、四指で大腿を左右から包むようにし、
④ 肘を伸ばして、大腿後面にあてた拇指に加重します。膝上から坐骨方向に3,4回圧迫位置を変えて施術します。

施術の目的

大腿後面の筋群の深い部分に指圧する。

補足

大腿腿の筋群の全長を短縮し緊張を緩めて行なう手法(=スラックオフ)を用いています。少ない圧迫力で筋層の深い部分に十分な効果がおよびます。過大な加圧は避けてください。

 6-21 大腿後面に掌圧

  

大腿後面に掌圧

手順

① “6-22”を終了時点で、マッサージを受ける人の左足は、術者の右大腿の上に載っています。
② 左右の手のひらを図のように重ね、四指で大腿を左右から包むようにし、
③ 肘を伸ばして、大腿後面にあてた拇指に加重します。膝上から坐骨方向に3,4回圧迫位置を変えて施術します。

施術の目的

大腿後面の筋群の深い部分に指圧する。

補足

大腿腿の筋群の全長を短縮し緊張を緩めて行なう手法(=スラックオフ)を用いています。少ない力で筋層の深い部分に効果がおよびます。

 6-22 下肢後面に掌圧

  

下肢後面に掌圧

手順

① 相手の下肢の間に膝を着き、
② 左右の手のひらで下腿から大腿部までを圧迫します。

施術の目的

下肢の後面の筋に軽い圧迫を加える。

補足

施術のコツ:大きく広げた手のひらを下肢の周りに柔らかく巻きつける要領で圧迫します。

 6-23 臀部を挟んで手根圧

  

臀部を挟んで手根圧

手順

① クライアントの下肢の間に左右の足先を着き、両膝を大腿部後面の坐骨付近に載せます。
② 手根部で臀部を左右から挟むようにし、力を込めて両側から圧迫します。この体勢で、脊柱起立筋の束を、腰から肩甲間部まで指圧します。

施術の目的

中殿筋や大殿筋に強い圧迫をする。

補足

注意:臀部に外側から斜めに力を入れると股関節に触れて痛みを与えてしまうことがあります。この施術では中殿筋や大臀筋を圧迫するのが目的なので圧迫部位を間違えないようにしましょう。

 6-24 背部の掌圧

  

背部の掌圧背部の掌圧

手順

① 前項に引き続き、マッサージを受ける人の下肢の間に左右の足先を着き、両膝を大腿部後面の坐骨付近に載せています。
② 指先を体の外に向け、脊柱起立筋を掌圧します。腰から肩甲骨の間まで、左右の手を交互に使って歩くように圧迫します。

施術の目的

脊柱起立筋群へのやわらかな圧迫。

補足

注意:相手が突然咳き込んだりした場合、肋骨を損傷する可能性があります。いつでも加重を手前に引けるように用心してください。

 6-25 背を反らせてする体幹のストレッチ

  

背を反らせてする体幹のストレッチ背を反らせてする体幹のストレッチ

手順

① 腹臥位になったマッサージを受ける人の坐骨部に膝を、足先を両膝の間に着いています。
② マッサージを受ける人にたのんで術者と前腕を握り合ってもらいます。
③ 体重を後方に傾け、相手の上体を後方に反らせるように4,5秒間引っ張ります。

施術の目的

腹直筋や大胸筋のストレッチ

補足

参考:意外なことに体幹を後ろに強く引いても腰部に痛みを与えることは少ないようです。但し、骨盤の前傾が強い方の場合は要注意です。相手に疼痛の有無を尋ねながら適宜施術してください。

 6-26 腹臥位で上肢を掌圧

  

腹臥位で上肢を掌圧

手順

① 引き続き、腹臥位にある相手の坐骨部に術者の膝を、足先はマッサージを受ける人の両膝の間に着いています。
② 相手の左右の上肢を胴体に近づけておきます。
③ 左右の上肢に掌圧を加えます。指先から始め、肩関節に至るまで移動しながら施術します。
④ 施術終了後はこの後の“6-25”の施術に備えて左右の上肢を胴体から離しておきます。

施術の目的

指先から三角筋まで柔らかい圧迫刺激をする。

 6-27 横腹部を膝でこする

  

横腹部を膝でこする横腹部を膝でこする

手順

① 腹臥位にした相手の上肢を、胴体から少し離しておきます。
② 相手の肩甲骨の間に両手を置いて自身の上体を支えます。
③ 相手の膝外側あたりに術者の足先を着きます。
④ 術者の膝頭をマッサージを受ける人の腰にあて、横腹を通過して床に至るまでのラインを膝頭でこすります。

施術の目的

腰部から側腹部に軽擦刺激を加える。

補足

参考:マッサージを受ける人の体格が著しく自分より大きい場合、この施術は中止します。(=膝頭が床面につくときに相手の背中に馬乗りになってしまうから。)

 6-28 前腕で背部を圧迫:頭の方向へ

  

前腕で背部を圧迫:頭の方向へ前腕で背部を圧迫:頭の方向へ

手順

① 腹部右横に、体幹に直角になる体勢で座ります。
② 前腕の肘に近い部分を脊柱を挟んで遠くにある側の腰部/臀部の境に置いたまま固定し、
③ もう一方の前腕の肘に近い部分で、脊柱の向こう側にある一連の筋の盛り上がり(=脊柱起立筋)を、頭の方向に押しながら腕を回外します。
④ これを小刻みに繰り返しますが、肩甲骨付近では徐々に前腕の向きを斜めにし、
⑤ 最後は肘が肩甲骨と脊柱の間に収まるようにして施術を終わります。

施術の目的

左側の脊柱起立筋群に圧延刺激をする。

補足

参考:本前腕を使ってする施術で使う部分は、肘から10cmくらい離れた部分で、手のひらを下にしたとき、外側にあります。ここには伸筋群の筋腹があり柔らかいなかにもしっかりとした触感がある部分です。
ここで避けたいのは、肘頭近くやここより末梢側を使ってしまうこと。ここには皮膚直下に尺骨を触れ、ごつごつした硬い感触になるからです。

 6-29 前腕で背部を圧迫:腰方向へ

  

前腕で背部を圧迫:腰方向へ前腕で背部を圧迫:腰方向へ

手順

① 引き続き、施術を受ける人の右側で体幹と直角に座っています。
② 前項終了時、肩甲間部に収まった術者の前腕はそのままの位置に置き、
③ 前項では腰を固定していた方の前腕の肘に近い部分で、脊柱の向こうにある一連の筋の盛り上がり(脊柱起立筋)を臀部方向に圧延するよう、前腕を押しつけながら腕を小刻みに回外します。

施術の目的

左側の脊柱起立筋群に圧延刺激をする。

 6-30 臀部外側面を上腕で圧迫

  

臀部外側面を上腕で圧迫

手順

上腕背側面を使って臀部側面に圧迫をします。
① 引き続き、うつ伏せになった相手の腹部横に、体幹に対して直角に向いて座っています。
② 臀部近くにある方の上腕の裏を使って中殿筋を圧迫します。
上腕の肘に近い部分を臀部側面にあて、脇を締めて、手前に引き寄せて施術します。

施術の目的

中殿筋の圧迫。

補足

注意:本項では上腕の背側面の肘に近い部分を用いますが、肘頭は使いません。臀部中央奥には股関節があり、肘頭で強い圧迫をすると痛みを与えるからです。

 6-31 脊柱起立筋群を指圧

  

脊柱起立筋群を指圧脊柱起立筋群を指圧

手順

左側の脊柱起立筋群に指圧をします。
① うつ伏せになったクライアントの腹部右横に右膝をつき、左足は体幹を跨いで腹部左横につきます。
② 左の肘をしっかりと伸ばし、自身の左大腿部内をガイドにし、これまたしっかりと肘を伸ばした右上肢と対にして揃え、左右の拇指を脊柱起立筋群にあて、
③ 自身の上体を前に傾けていくと脊柱起立筋に指圧ができます。
④ 脊柱起立筋群最下端から頚椎・胸椎移行部付近まで、5~6箇所場所を変えながら施術します。

施術の目的

術者から見て遠い側の脊柱起立筋群に指圧する。

補足

注意:体重を前に移動するとき、膝で側腹部を踏んでしまうことがあります。大きな痛みを与えますので、太った方に施術するときは注意してください。

 6-32 肩甲骨周囲の指圧

  

肩甲骨周囲の指圧肩甲骨周囲の指圧

手順

肩甲骨周囲に指圧をします。
① マッサージを受ける人はうつ伏せ姿勢です。術者はその腹部横に膝をつき、もう一方の足は体幹を跨いで相手の腹部横につきます。左足・左膝・股関節・右膝で四角形が形作られます。
② 左前腕は自身の左大腿部に預け、上体の体重を左大腿部に預けたまま、
③ 四指を支えにし、右の拇指を相手の肩甲骨内側縁や外側縁にあて、指圧をします。

施術の目的

肩甲骨内側縁および外側縁に付着する筋の指圧。

補足

施術のコツ:前腕の回外・回内を利用して手首を廻し、肩甲骨の内側縁や外側縁に拇指があたるようにしてください。

 6-33 脊柱起立筋群を掌圧

  

脊柱起立筋群を掌圧脊柱起立筋群を掌圧

手順

次は左側の脊柱起立筋群に掌圧をします。
① マッサージを受ける人はうつ伏せ姿勢です。術者は相手の腹部右横に右膝をつき、左足は胴体を跨いで相手の腹部左横につきます。
② 左の肘をしっかりと伸ばし、自身の左大腿部内をガイドにし、これまたしっかりと肘を伸ばした右上肢と対にして揃え、左右の手のひらをマッサージを受ける人の脊柱起立筋群にあて、
③ 自身の上体を前に傾けていくと脊柱起立筋の掌圧ができます。
④ 脊柱起立筋群最下端から頚椎・胸椎移行部付近まで、5~6箇所場所を変えながら施術します。

施術の目的

術者から見て遠い側にある脊柱起立筋群の圧迫。

補足

注意:体重を移動する際に、右膝で相手の側腹部を踏みつけるようなことがあると大きな痛みを与えます。

 6-34 体幹を跨いで体の向きを変える

  

体幹を跨いで体の向きを変える体幹を跨いで体の向きを変える

手順

① 前項終了時には、うつ伏せになっている相手の腹部右横に術者の右膝があり、体幹を跨いで左足は相手の腹部左横についています。
② 下部腰部に両手の拇指をつき、四指を体幹の外に向けておきます。
③ 左膝を相手の体幹の傍につくと同時に右膝を床から離して、
④ 上体の向きを右側に向けて構えます。こうしてマッサージを受ける人の右側から左側に移動します。

施術の目的

体勢を反対向きに変える。

補足

手順説明:この後“6-31”“6-32”“6-33”“6-30”の順に施術して本章を終わります。